シンガポールEPが不許可になる理由と再申請の進め方(2026年版)

この記事の結論

EP不許可の代表的な要因はCOMPASS40点未満、年齢・業種別の給与基準未達、雇用主側のプロフィール、書類不備です。不許可後は3ヶ月以内のアピール(不服申立て)か、原因を修正した再申請を選べます。原因が構造的な場合は再申請の方が早く確実です。(2026年7月時点)

EPが不許可になる5大理由

*2026年7月時点。審査基準・基準額は変更されます。最新情報は必ずMOM(mom.gov.sg)でご確認ください。*

理由1:COMPASSが40点に届かなかった

EP申請はすべてCOMPASS(ポイント審査)で採点され、合計40点未満の申請は基準を満たさず不許可となります(出典: MOM, 2026年7月時点)。採点は基礎4項目 — 業種内の給与水準(C1)、学歴(C2)、雇用主の多様性(C3)、現地雇用への貢献(C4)— と加点項目で構成されます。4項目のうち2つは雇用主側の評価であるため、候補者本人が優秀でも、外国人比率の高い企業では通らないことがあります。詳細は COMPASS Points Framework: How Singapore Scores EP Applicants へ。

理由2:給与が「下限」または「ベンチマーク」に届かない

給与には2つの異なる審査があります。

  • 資格下限: 2026年は一般で月給S$5,600、金融サービス業でS$6,200。年齢連動で上昇します(出典: MOM, 2026年7月時点)。
  • COMPASS C1ベンチマーク: 同業種・同年齢帯の現地PMET給与と比較されます。下限を超えていても業種内の65パーセンタイルに届かなければC1は0点です(65〜90パーセンタイル未満で10点、90パーセンタイル以上で20点。出典: MOM, 2026年7月時点)。

日本語を要する職種では、語学プレミアムで給与が職位相場から外れると「給与と職務の不整合」を疑われることがあります。対策は、職務記述書にビジネス日本語要件(JLPT N1/N2相当の顧客対応等)を明記し、給与の根拠を示すことです。

理由3:雇用主のプロフィールが基準を満たさない

MOMは候補者だけでなく企業側も審査します。現地採用の実績、外国人従業員比率、財務状況、FCF(公正検討枠組み)に基づく求人公示の有無などです。また、職位名・職務内容・給与の不整合(コーディネーター業務に「マネージャー」の肩書など)は不許可やRFI(追加情報要求)の引き金になります。

理由4:職位名・職務内容・給与が整合していない

コーディネーター相当の業務に「マネージャー」の肩書を付ける、職務内容に対して給与レンジが不自然、といった不整合は、不許可やRFI(追加情報要求)の引き金になります。

肩書を盛って給与要件をクリアしようとするアプローチは逆効果です。JDは実態に合わせ、給与・職位・職務の3点が一貫していることを示してください。

理由5:書類と経歴の信頼性に疑義がある

職歴の欠落、履歴書と申請内容の日付不一致、MOMが確認できない学位(COMPASSの学歴加点には認定審査機関による認証証明が必要)は、それ以外に問題のない申請でも不許可につながります(出典: MOM, 2026年7月時点)。

アピール(不服申立て)と再申請、どちらを選ぶか

アピールは、不許可理由に対して新しい実質的な情報を提示できる場合のみ有効です。

  • 期限:不許可通知から3ヶ月以内(出典: MOM, 2026年7月時点)
  • 処理期間:MOMによるとアピールの85%は6週間以内に処理されます(出典: MOM, 2026年7月時点)
  • 同じ書類を添え直して「再考をお願いします」と書くだけのアピールは、ほぼ通りません。

再申請は、給与引き上げ、職務内容の見直し、COMPASS要素の改善など、構造的な変更ができた場合に選びます。

  • 新規のオンライン申請は、MOMによると大半が10営業日以内に処理されます(一部はより長くかかります。出典: MOM, 2026年7月時点)
  • 再申請にペナルティや待機期間はありません。

使い分けの目安: 書類の不備 → 修正書類を添えてアピール。給与・COMPASS・雇用主プロフィールの問題 → 原因を解消して再申請。

再申請を通すための5ステップ

  • COMPASSセルフアセスメントを先に実施する。 MOMのツール(Workforce Insights)で申請前にスコアの見込みを確認できます(出典: MOM, 2026年7月時点)。
  • 給与を下限ではなくC1ベンチマーク基準で見直す。
  • 日本語要件を文書化する。 求められる語学レベル(JLPT N1/N2相当、ビジネス日本語)と、それを必要とする顧客対応業務を職務記述書に明記します。
  • RFIにはMOMが指定する期限内に必ず回答する。 未回答は不許可扱いになります。
  • 給与水準がEPベンチマークに届かない場合はSパスも検討する。 比較は EP vs S Pass: Which Work Pass Do You Need in Singapore? へ。

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よくあるご質問

EP不許可の最も多い理由は何ですか?
MOMは不許可理由の統計を公表していませんが、実務上繰り返し見られるのはCOMPASSスコアの40点未満、年齢・業種別ベンチマークに届かない給与、雇用主プロフィール(外国人比率の高さ、現地採用実績の薄さ)です。(2026年7月時点)
アピールの期限はいつまでですか?
不許可から3ヶ月以内に、MOMのEP eService経由で申し立てます。MOMによるとアピールの85%は6週間以内に処理されますが、不許可理由に対する新しい情報がなければ通りません。(出典: MOM, 2026年7月時点)
アピールと再申請はどちらが良いですか?
書類不備のような修正可能なミスならアピール、給与・COMPASS・雇用主側の問題なら、原因を解消したうえでの再申請(オンライン申請の大半は10営業日以内に処理。出典: MOM)の方が早く、通る可能性も高いのが一般的です。
一度不許可になると次の申請に不利になりますか?
正式なペナルティや申請禁止期間はありません。ただし、元の不許可理由を放置したままの再申請は再び不許可になる可能性が高いため、まず原因の特定と解消が必要です。
国籍が理由で不許可になることはありますか?
ありません。審査対象は給与・学歴・経験と雇用主のプロフィール(COMPASSの多様性評価を含む)です。日本語対応職は語学力(JLPTレベル等)で定義される職種であり、国籍要件はありません。
不許可理由が雇用主側にある場合、候補者にできることは?
COMPASS基礎4項目のうち2つは雇用主の評価です。雇用主側の多様性・現地雇用スコアが原因なら、雇用主が指標を改善する、給与を上げてC1で加点する、あるいはCOMPASSプロフィールの強い企業の求人に切り替える、が現実的な選択肢です。

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