マレーシアの就労パスはシンガポールより取りやすい?基準を徹底比較【2026年版】
2026年時点、マレーシアのEP(Employment Pass)は最低基本給RM5,000/月(カテゴリーIII、2026年6月改定後)から取得可能で、ポイント審査もありません。シンガポールのEPは最低約S$5,600/月(約RM18,000超)+COMPASS審査が必要です。給与ハードルはマレーシアが大幅に低く、海外転職の入口として現実的です。(2026年7月時点)
早見比較:マレーシアEP vs シンガポールEP
| 項目 | マレーシア EP | シンガポール EP |
|---|---|---|
| 最低給与 | 基本給RM5,000/月〜(EP III、2026年6月1日以降)(出典: ESD, 2026年7月時点) | 固定月給 S$5,600〜(≒RM18,000前後超)、年齢連動(出典: MOM, 2026年7月時点) |
| ポイント審査 | なし | COMPASS 40点以上が必須 |
| 年齢による基準上昇 | なし(カテゴリー別の給与帯で決まる) | あり(45歳以上でS$10,700、金融はS$11,800)(出典: MOM, 2026年7月時点) |
| カテゴリー/種別 | EP I / II / III(給与帯で区分) | 単一(別途Sパスあり) |
| 雇用主側の要件 | ESD登録のほか、EP II/IIIではローカル人材への後任育成計画の提出が必要(出典: ESD/内務省, 2026年7月時点) | COMPASSのC3/C4で企業プロフィールを採点 |
| 家族帯同(DP) | 全カテゴリーで可(2026年改定でEP IIIにも拡大。給与・保険等の条件あり)(出典: 内務省FAQ, 2026年7月時点) | 可(ただし給与条件あり)。DP配偶者の就労には本人名義のワークパスが必要 |
| パス有効期間の上限 | EP I/II:通算10年、EP III:通算5年(2026年改定で上限制導入)(出典: ESD, 2026年7月時点) | 通算年数の上限なし(更新ごとに審査) |
*2026年7月時点。両国とも基準は毎年見直されます。最新値は必ず公式(ESD/JIM・MOM)でご確認ください。*
マレーシアEPの3カテゴリー(2026年6月1日改定後)
2026年6月1日以降の新規・更新申請には、改定後の基準が適用されます。改定前より基準額はほぼ倍増しているため、古い情報(EP II=RM5,000〜等)に注意してください。
| カテゴリー | 最低基本給(2026年6月〜) | 就労可能な通算年数 |
|---|---|---|
| EP I | RM20,000以上/月 | 通算10年上限(更新可) |
| EP II | RM10,000〜19,999/月 | 通算10年上限(雇用主の後任育成計画が必要) |
| EP III | RM5,000〜9,999/月(製造・製造関連サービスはRM7,000〜) | 通算5年上限(同) |
(出典: ESD告知・マレーシア内務省FAQ, 2026年6月1日施行・2026年7月時点)
重要: 基準は基本給のみで判定されます。手当・賞与・現物給付は算入されません(出典: ESD告知, 2026年7月時点)。オファーレターの基本給欄を必ず確認しましょう。なお、語学力を要件とするGBS(Global Business Services)の対象職種は、2027年6月1日まで改定前の基準で審査される移行措置があります(MDECによる認定が条件)。
「取りやすさ」の実態 — 何がどれだけ違うのか
- 給与ハードルは約3分の1。 シンガポールEPの下限S$5,600はRM換算でおおむね18,000超。マレーシアはRM5,000(日本語を使うGBS/BPO職の相場圏内)からEP IIIが視野に入ります。当社が取り扱う求人の傾向では、日本語対応デスクはRM6,000〜10,000程度の帯が多く、EP IIIで届く水準です。
- ポイント審査(COMPASS相当)がない。 シンガポールでは給与を満たしても就労者や雇用主のプロフィール次第で不許可があり得ますが、マレーシアにはこの「第2ゲート」がありません。
- 年齢連動がない。 シンガポールは年齢とともに基準給与が上がるため30〜40代の初海外転職では壁が高くなりますが、マレーシアは年齢で基準額が変わりません。
- 一方で、雇用主側の手続きは軽くない。 外国人雇用にはESD登録や職位ごとの承認が必要なうえ、2026年改定でEP II/IIIにはローカル人材への後任育成計画の提出が義務付けられました。「本人が基準を満たす=即取得」ではない点はシンガポールと同じです(出典: ESD/内務省, 2026年7月時点)。
- 2026年改定で「無期限に居続ける」選択肢は狭まりました。 EP I/IIは通算10年、EP IIIは通算5年の上限が導入されています。長期定住志向の方は、その先のプラン(カテゴリー引き上げ、他国への展開)まで見据えてください。
生活コストも含めた「入口」としての評価
給与の額面はシンガポールより低くても、家賃・食費・交通費が大幅に低いため、可処分ベースの生活水準は額面差ほど開きません。税・手取りの違いは シンガポール vs マレーシア:手取り(税引き後)はどっちが多い?【2026年版】 で詳しく比較しています。
また、マレーシアで数年の実務経験と給与実績を積んでから、シンガポールのEP基準に挑むステップストーン戦略も現実的な選択肢です。具体的な道筋は マレーシアを足がかりにシンガポールへ:就労パスの現実的なステップストーン戦略(V16)で解説しています。
こんな場合はマレーシアが向いています
- 日本からの初めての海外転職で、現在の想定オファーがシンガポールEPの年齢別基準に届かない場合
- 日本語を使うGBS/BPO・カスタマーサポート・コーディネーター職からキャリアを始めたい場合(求人ボリュームが大きい:マレーシアの日本語BPO・シェアードサービス求人まとめ(クアラルンプール))
- 生活コストを抑えつつ海外経験を積みたい場合
逆に、現時点でS$5,600超(年齢別基準超)のオファーが現実的な専門職・管理職の場合は、最初からシンガポールを狙う方が早いこともあります。
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